市川哲史の「リニアモーターカー」酒呑み日記(35)
ああ地蔵になるまで呑みたい、の巻

5/5BUCK-TICK
1/4THE MAD CAPSULE MARKET'
1/5X
1/5筋肉少女帯
1/5レピッシュ
2/4ラヴミサイル
4/4すかんち
1/6ムーンライダーズ
3/5ROSY ROXY ROLLER
2/5LUNA SEA
1/4NIGHT HAWKS

 3月15日日曜日六本木・打ち上げ会場→西麻布・バー(♪どかんといっぱつたっはあっ)。
(また先月号から続いた)。帰宅しようとした矢先の深夜1時半、(電話マーク)に捕まり結局
バクチク構浜アリーナ大打ち上げ大会に出向く。何故俺は誘いに乗ってしまうのか。
♪まっちのあんかりがとてもきれいねよっこはま〜。タクシーの車窓から見える、さんざめく
六本木の夜景が目に染みる。到着するなり櫻井に抱きしめられる、「てつしー(ハート)
遅かったあーん」。人間捨てたのか?「市川さんに(電話マーク)しろと言ったの俺です」今井に、
「俺、横からフォローしまくったもん」Xのヒデが、満面笑みを浮かべて私を迎えてくれる。
とりあえずバーボンロックWをぐっと一杯呑んだ瞬間に、宴はお開き。ん?おまけに
ビクターからの御指名でシメの挨拶までしろ、と言う。んん? シラフで喋れるかーっ、
と暴れながらも「どうせツアー行っても予定調和のように呑むだけなんだから、とっとと
行ってきなさい」と暖かい励ましの言葉を贈っといた。
 2軒目に移動して、ヒデにマッド・カプセル・マーケットが如何に素晴らしいか延々熱弁され、
今井にも「去年デビューの新人で一番」とカ説されまくる。そしてクレイを紹介されたが、
「どうも」と言ったきり黙られると、悩んでしまうぞ。後日マドカプのマネージャーから、
「クレイから市川さんに音やピデオや資料送るように頼まれたので」と(電話マーク)があった時、
ああイイ奴なんだなあと納得する私であった。
 宴会が早朝に及んだ為に日付は3月16日となり、私の31回目の誕生日は虚しく酒の海に
沈んでったのであった。ヒデから貰った愛用のピアスは、重量オーバーでツラいんだけれども。

 3月21日土曜日 六本木・寿司屋→西麻布・バー→都内・今井宅(ビール(12) 焼酎(5) あと不明)。
 先月号の対談で、大槻&ヒデと寿司屋に。大槻はマジで最近の急速な肥満を気にしており、
寿司屋に来ながら「食わん呑まん」と意地を張ってる。ビールを2杯呑んで自らを封印してるので、
そのストイックな姿勢に感動してたら、「刺身食べなきゃいいんだよね」とちらし寿司を頼み、
「焼酎ならカロリー低いよね」と焼酎お湯割りを結局5杯呑んでいた大槻なのであった。君の負け。
 翌日ライヴ本番の大槻が離脱した後、ヒデと2軒目に。「俺、大槻君のファンになっちゃった、
信者だよもう」と感心しきりのヒデであったが、店に入って奥の方を眺めると、金色の短髪頭の男が
顔面クシャクシャにしてニッカニッカしながら手を振っている。ああーっ、今井とユータだあ!
「ここここここ、俺の横に座って座って」あじゃぱー。一網打尽? 飛んで火に入る夏の虫? 
更にカウンター方向に目を向けたら、例によって酩酊マグミが死んでいた。ここは怪獣墓場か。

 4月3日金曜日 渋谷・居酒屋→同・バー→同・パプ(私だけ沢山、廣野と青木は少し)。
 ラヴミサ取材後、呑む。しかし廣野も青木も酒が弱く、酒呑み日記にほぼ下戸が登場するのは
連載第1回のゼルダのサヨコ以来ではないか。私より1歳上にも拘らず、コンプレックスの
百貨店状態の青木の話を聞いてると、こっちまで暗くなる。廣野は青木に「コイツ昔「JUNE」に
出たんですよぉ」と暴露されるが、開き直る。「街でアクセサリー売ってたら勧誘されちゃって――
僕、何でも演りたい人間だからいいんですよ!」。ちなみに本誌「JUNE」蒐集家・井上によると、
ISSAY、遠藤遼一、イエローモンキーの吉井和哉もグラビア登場経験あり、らしい。ほお。

 4月5日日曜日 渋谷公会堂→渋谷・バー→同・居酒屋(モウ沢山沢山沢山ノオ酒ネ)。
 すかんちの渋公ライヴ終了後、楽屋打ち上げに出向くといろいろ居る。セイシローとレジーナに
ストロベリー・フィールズの残り2人を、青木と廣野にラヴミサの残り2人を紹介されるわ、
イエモンのヒーセも「俺のグラムの師匠は青木さんなんですわ」とやって来る。賑やかである。
その後外の打ち上げ会場に移るわけだが、私そもそも打ち上げは苦手なのでロージーのミユキ、
キワコ、セラと外で呑んでから、共に途中出席した。既に宴たけなわにも拘らず我々の姿を見るや否や
寺西が寄って来て、「卑怯者」と私をニラむ。小畑も同様である。君ら本能丸出しかい? 
武内は武内で酩酊しつつ白井良明さんにカラんでるし、寺西は寺西でロージーの連中に解剖写真や
死体の話をしまくっている。おまえ興奮のあまり、自分を見失ってない? わけわかんないので先に帰る。

 4月6日月曜日 六本木・割烹居酒屋(ビール(5) バーボンロック(3)日本酒(2))。
 これまた取材後、ルナ・シーのスギゾー&リューイチと呑む。今月は呑む暇が無くて、取材後に
ちょっと呑むパターンばかりだ。ああ、欲求不満が溜まる。スギゾーは同席してた井上に、
リンゼイ・ケンプのビデオのタイトルを聞いて必至にメモしてるし、リューイチは呑んで食った
にも拘らず、帰りにマックポテトを買っている。恰好良いんだか悪いんだか良くわからん連中である。

 4月10日金曜日神宮前・リブ屋(ビール(6) バーボンロック(2) あとカクテル系少し)。
 またまたまた取材後、ナイトホークスの千絵ちゃんと呑む。この人は酒が呑めるにも拘らず、
普段ほとんど外出しないと言う。「北海道の田舎者だから(ハート)」。あのー、デビュー4年目
なんですけども。

 4月12日日曜日渋谷・割烹居酒屋→同・バー(ビール(2) 日本酒(9) バーボンロック(2) キール(2))。
 またまたまたまた取材後、すかんちの寺西、武内、小畑と呑む。何せ湾岸沿いのスタジオから
渋谷まで移動せねばならん。私は寺西のユーノスに、武内は小畑のバイクに便乗してスタートしたのだが、
道に迷ったあげく雨まで降り出し、信号待ちの際横の小畑を観たら単なるお化けと化していた。むごい。
この店は少々高いが料理は目茶苦茶美味く、小畑の頭の中は女を今度連れて来る計画、いや妄想で
飽和状態になってるのであった。寺西は寺西で、現在引っ越し中の池袋の新居に盛り上がっている。
「市川さん、今度の家は凄いですよ。歩いて3分や5分の距離にソープ、ピンサロ、ファッション・マッサージ、
テレクラ――もう何でもありますからね。ちょっと散歩がてら、コンビニに行く感覚で愉しめますわ。
たまらんね!」。何故、武内が耳年増をも超越して耳年寄になったのかよくわかる、バンド構造だと思う。●

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