市川哲史の「大」酒呑み日記 33
レッド・ウォーリアーズ同窓会三昧、の巻

 私の事を「バカボン」と呼べるのは、業界広しと言えどもレッドの4人しかいない。
名古屋在住タウン誌編集長時代、毎月毎月レッドと仕事も遊びも共有してたのだが、その当時シャケに名付けられた呼び名である。
正式には「バカボンが通ってる学校の先生」なのだが、いつの間にかこのような短縮形になってしまった。
久々に「バカボン」と呼ばれると、どうしようもなく懐かしいな。
 1月30日木曜日 渋谷・居酒屋→同・バー(ビール呑み放題洋酒も沢山あるよ)。
 清史エッグマン・ライヴの打ち上げに、1時間遅れで参加する。もはや大爆発、ゲストで1曲唄ったユカイは既に酩酊状態だ。
キヨシと真剣にライヴの反省会をしていると、「俺さあ、今回のレッド再結成についちゃあ言いたい事沢山あるんだよねー。インタビューしてよ」
と割り込んでくる。しばらくするとまた「俺、今度映画で吸血鬼の役演るんだよねー」と割り込んでくる。
「でも似合うじゃん」「えっ?何でよ!?」。面倒なやっちゃ。
なお大山に「あーピアスしてやんの!」と責められたんで、「おまえんとこの森重に空けられたんだよボケ」と言うと、
「そうゆう奴そうゆう奴」と一人で大いに納得するのであった。おい。

1月31日金曜日 六本木・飲茶屋(ビール14)。
 前夜朝4時まで呑んで、翌朝10時にテレ朝に行くのはさすがに過酷だ。この日『ミュージック・ステーション』に生出演するレッドを、訪ねたわけだ。
そもそも28日にキヨシから(電話)があって、「このままじゃレッドの名に傷がつく」とゆうので、
今回の再結成が決して本意じゃない事を証明する為に、私が今回の取材を組んだのだ。
その「打ち合わせの為」とゆうのがテレ朝訪問の名目なのだが、実は単に懐かしかったのだ。
シャケと2年2ヶ月振りに逢うのは勿論の事、レッド・ウォーリアーズという集団と時間潰しに付き合ってるという事自体が盛り上がるのである。
若かった自分を思い出せるのである。レッドの歴代マネージャーも揃ってる。ローディーまで一緒だ。
サウンドチェックの際、シャケが最初に出す音まで全然変わってない。あの頃は確か―。
 何せ出番まで時間が死ぬほどあるので、呑みながら昼メシを食う。キヨシがシャケに憎まれ口を叩き、結局苛められる様は3年前そのままだ。
レッド時代のツアー中にどれだけ鬼畜してたかの暴露大会に結局終始するが、やっぱロックは目茶苦茶じゃないといかんだろ?
でも人権問題を考慮して省略。その後、シャケとユカイ連れてWAVEに行き、洋楽CD購入のアドバイスをさせられ―俺はツアー・コンダクターか?

2月3日月曜日 渋谷・バー(ラムソーダ8 ビール2 バーボンロック4)。
 年明け呑む約束をしていながらそのままだったので、酒呑みの良心に従ってロージーのギタリスト、世羅嬢と呑む。
最近暇だと言うので何してるのかと訊いたら、「熊の縫いぐるみを作ってる」。はあ?
正月実家に帰って何してたのか訊いたら、「『プロレススーパースター列伝』の漫画全巻読んでた」。はあ?
最近彼氏出来たかと訊いたら、「花形満が最高(ハート)」。おまえなー。

2月11日火曜日 六本木・バー→渋谷・安居酒屋(国産ビール4 バーボンロック5 杏露酒6 ギネス3…あとはわからーん!)
レッド取材終了後、そのまま2Fのバーに移動する。ユカイときよしは、シャケが何か言う度に両手を25cm広げて、「結婚したらこれだけだもんね」とほくそ笑む(←P711場外乱闘参照)。
シャケがレベッカ以前に組んでたバンド「クリネックス」で、頭にスーパーの紙袋被ってた話も強力だ。
そして……と華々しく続けたいところだが、私はシャケもキヨシも離脱した2軒目で久々の地蔵だーっ。
しかしこの地蔵化が後で自分の首を締める事になろうとは、誰が予測したであろうか。

2月12日水曜日 自由が丘・中華バー(ビール6 バーボンソーダ1)。
 取材終了後、YOUご自慢の愛車「クリーム色」のベンツに乗って晩メシを食いに行く。どうゆう趣味なんじゃおのれは。
戸田も後から合流。YOUのマヌケ話の異常な可笑しさ、酒を呑む事すら忘れてしまった。
小学校の時、EW&Fの"宇宙のファンタジー"買いに行ってコモドアーズの"ファンタジー"買って愕然としたYOU。
ある日ジミヘンの顔Tシャツ着て来て、戸田に「それ誰か知ってる?」と訊かれ鼻たーかだかに「ジミー・ペイジ!」と豪語したYOU。偉い女である。

2月15日土曜日 渋谷・エッグマン(私は缶ビール5 他の人達は知らん)。
 ノッコの取材を終え、エッグマンに主に浦和近辺ミュージシャン中心のオールナイト・ライヴを観に行く。
シャケ、ノッコ、ユカイ、キヨシ、不二人、高橋マコト、イマサ等々豪華な布陣だ。
しかしリハ中に到着した私を待っていたのは、シャケの一言であった。「バカボン、今日の司会よろしく」。へ?
四日前、地蔵直前酩酊状態の時に私は司会を快諾していたらしい。しまったーっっっ。
それにしても出演前は「こんなとこに私出てくと殺されちゃうんじゃない?」と言いながら、始まるや否やギターを弾くシャケに体を預けてたノッコの度胸は、これまた偉い女である。

2月18日火曜日 六本木・パブ→同・ゲームバー(バーボン1本 その他未確認カオス状態)。
 バクチクの取材でしかも今井が居ると来たら、漫画じゃないがもう顛末は見えていよう。でもとりあえず来月号に続く。だはは。

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