no.24 FM特番「B-T地蔵スペシャル/MAD徹底解剖」に関する抗議のお手紙、山のように届いております。 曰く、「何故関東地方ではオンエアが無いのか!?」「名古屋はどうした!」「関西が泣いている―――」。 そう、全国20局の民放FMを網羅しながらも、何故か東京.大阪.名古屋の三大都市周辺は皆無なのであった。 しかし私に怒られても困る。そんな事は知らねえやい!こちとら宵越しの銭は持たねえんでいっ―― 予算が尽きたのかねえ? 4月21日日曜日 都内.下山宅(バーボン1本)。 前々から約束してたので、下山の家まで酒持って出向く。近所のコンビニの前で待ってたら、 人通りの少ない脇道の暗がりから自転車に乗った幽鬼が突如出現するではないか。 また痩せたようで、道を案内されながら一緒に歩いていると、このまま寨の河原に 連れてかれるような気になってくる。ソフト マシーンやザッパのビデオを観ながら呑む。 これで○○○○があったら文句無しにアーリー70’sである。これが30歳の酒呑み日記なのだ。 「おい、どっかレコード会社紹介してくれよ60/40に」。 これもまた30を越えた男の肉声であった。 5月3日金曜日兼憲法記念日 千歳烏山.居酒屋(バーボン1本)。 デルジベットの新譜ライナー用のISSAYインタヴューを大胆にも ISSAY宅で済ませると、バレー部とおぼしき豪快な女子高生達で賑わう 千歳烏山のロッテリアで残り3名と合流した。 早速呑む事にしたのだが、何せ土地勘が無い。何処に行くか悩んでると、 HALと三瓶が「昨日呑んだ店が開店セールでボトル半額だから行こうぜ」と言い放つ。 ロックとは一体何なのだろうか。 5月10日金曜日 原宿.スタジオ→六本木.バー→恵比寿. 屋台→今井宅(もう呑めん)。 噂の「B-T地蔵スペシャル」録音日である。録音開始予定時刻21時30分 ――こりゃもう朝まで呑めと脅迫するようなスケジュールだ。 スタジオに着くと、ビクターの担当が「今日は付き合う覚悟ができてますっ」 と目を血走らせている。おいおい。「で申し訳無いんですが、バクチク 1時間半の遅刻です」。おいおいおいおい。23時、到着したバクチクは完全に 疲労しきっており、桜井に至っては眠っている。おいおいおいおいおいおい。 となると、酒呑んで加速度つけるしか道は無い。 「酒だ酒だ酒だ酒だ」と右往左往する私とB-Tを嘲笑するかのように、 スタジオにはビールしかないのであった。がががん。 ま、結局呑んだんですけどね意志薄弱ですから―――本番――― やはりビールでは威力に欠け地味目。 番組終盤には今井が何も生体反応を示さないので、 「おまえ、この後行く店を考えてない?」と突然訊いてやたら 「ぐぐぐえ!」と悶絶していた。 この悶絶声が電波に乗ってしまうのだろうか。虚しい。 例によって六本木で大宴会は爆走する。WCから戻って来た今井が、 正体不明の落書きに悩んでいる。WCの壁に書かれていた内容は 「市川さん今井さん、あまり呑み過ぎないようにね」。何で知っとんじゃい! 心中覚悟だった筈のビクター軍団も事務所も皆4時頃姿を消し、 全員ヤケクソ気味に呑みまくる。エース清水やベティ ブルーの太鼓嬢や 斉藤さおりやZIGGYの大山といった、偶然遭遇組みも燃えている。 今録った方が生々しかったんじゃないかい? 朝6時ユータ&アニイ脱落を契機に、屋台に移動。 通勤通学の群衆に白眼視されてももう関係ない。ここで星野脱落、 あの市川認定初代大酒呑みチャンピオン桜井ですら半地蔵化する。 しかし今井は何故か健在だ。桜井や私の恨みがましい視線もものとせず、 「ウチ来ますか?」。僅か1週間前に引っ越したばかりの、今井の新居に 朝9時無念の訪問。強烈な直射日光に転倒しそうになってる桜井がぽつりと言った。 「俺、今日でココ来んの3日連続ですよ」。キミねえ。 5月13日月曜日 仙台.割烹バー→バー(生ビール11 バーボン2本 またまた 正体不明のひたすら甘くて国籍不明酒1 ワイン1/2ボトル1 その他不明)。 全国10ヵ所ファンの集いツアー中のすかんちを、仙台に訪ねた。 終了後ホテルで寺西にインタヴューして、既に宴会に突入してる3人に合流する。 寺西は体調をえらく気にして、ほとんど呑まない。しかしそんな事に遠慮する 我々ではない。もう怒涛のビシビシ状態である。嬉しそうに死ぬ程甘ったるい酒を 呑んでいた小畑が、「市川さん、水中翼船って知ってはりますか?」と唐突に訊く。 「勿論」と答えると、「武内は水中翼船って潜水艦と思っとって、水ん中潜ったら どうしようゆうて心配しとんですわ。がははは」。そりゃ凄ぇ。 怒った武内が「てい!」と小畑を殴りながら、 「小さい力で大きな効果――こての原理や!」と叫ぶ。あのー、それ 「てこ」なんですけど。寺西は寺西で落ち着かない。 今日短時間で武内がパチンコで終了させた事に、執念深くこだわってるのだ。 時計の針は10時に近い。「小畑、行くでえっ」。そういうや否や負けず嫌いの 寺西は、小畑と共にパチンコ屋に出撃していった。大人げ無い奴っちゃなあ。 我々は深夜0時頃、2軒目のバーに移動。再びぐびぐび呑む。 念の為とマネジャーがホテルにtelすると、案の定パチンコ組は 既に帰ってやがったので、とりあえず強引に小畑を連行する。 店に設置されてた1回百円のスロットに、皆びしびし負けてる中、 私は一発で4千円儲ける。ふふ。寺西に自慢しまくってやりたいわ。 ちなみに小畑によると、寺西はパチンコ大惨敗だったという。 既にアルコール大量摂取状態の武内が、「ディズニーランドで 焼きそばとたこ焼きが食べたい」と非常識な発言を繰り返す。 「豊島園や奈良ドリームランドじゃないんだから、 ディズニーランドで焼きそばなんか売ってないの」 「嘘や! 嘘だねー。たこ焼き売ってへん遊園地なんてこの世に存在せえへん!!」。 こうしてディズニーランド探検隊が近日中に結成される事になった。 浪速の女やのお。