市川哲史の酒のみ日記 11
性懲りもなく、今井寿の巻

4月8日 日曜日 都内・今井宅(ビール3 バーボンロック∞)
今月号はGW進行で締切りが12日も早い。気がつくと私は34Pも書かねばならない。
肝臓も潰滅状態だ。よし今回は酒呑まず日記にしよう!
 今月のタイムスの扉イラストは、今井画伯の作品だ。その依頼(電話)を今井邸に不用意に入れたところ、
出た瞬間に今井は「呑みますか?」。忙しいんだよ胃が痛いんだよ寝てないんだよ
「9時に行くわ」。ああ馬鹿馬鹿馬鹿俺の馬鹿。いいんだよ別に酒さえ愉しく呑めればおい。
 いつものようにタクシー飛ばして今井の部屋に到着。いつものように何か摘みながら、
まずビールを呑みバーボンロックへと移行する。もはやデジャヴをも超越した、今迄何度となく繰り返してきた、
日常の光景と化している。で1時間ほどあまり喋らず黙々とハイペースで呑み、
急にそっから共に饒舌になるのも日常の光景だ。「市川さんビデオ観ませんか」。
そう言って今井がスタートさせたビデオは、「X刺激!VISUAL SHOOK2」っ。
金払ってわざわざ買った程、今井はXを好きなのだ。Xデビュー当初は「俺達より髪の立ち方凄いなあ」と感嘆し、
現在はHIDEの爬虫類アクションに心酔してる。まさに同類相憐れむ、似た物夫婦ではないか。
ちなみに、"紅"のハイスパートぶりに意見を求めたら、「ウチの"ロマネスク"と曲のテンポは一緒ですよ。
ただヨシキさんの太鼓がその間に詰まってるから。点が集まりすぎて線になってる」。鋭い!
 今井が「毎月取材してください」と急に真顔で漏らす。
うんうんBTの真実を伝える事が出来る雑誌はウチだけだからなあ。
「取材さえあれば毎月確実に市川さんと酒呑めますもんね。
俺愉しいんです」。おいおい。
そしてこの日は今井がお地蔵様と化し、
夜4時に私は会社に去っていったのだった。

Illustration by HISASHI IMAI(BUCK-TICK)

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